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INTERVIEW

人としても会社としてもまっとうであれ。@大吉建設株式会社

今回は、大吉建設株式会社 代表取締役社長の吉信様にお話を伺いました。
奈良県で注文住宅を中心に、他社が真似できない高い性能でこだわりの家づくりを行っている大吉建設様。
「奈良で一番、感謝される会社になろう!」という経営理念や、仕事をするうえで大切にしていることなど、吉信様が語られる想いをお届けします。

貴社の事業内容についてお聞かせください。

吉信様:
奈良県で、個人の住宅を中心に新築とリフォームを行っています。

━━大吉建設様の強みを教えてください。

吉信様:
安いだけ、見た目が綺麗なだけの家を作るのではなく、断熱性や耐震性といった性能が高く、住んでいて心地よく、住む人が幸せになれる家づくりをしているところですね。
例えばリフォーム一つとっても、うちでは断熱性を高めるとか、耐震性を高めるとか、シックハウスの対策をするだとか、何かしらプラスアルファをつけています。うちが耐震診断を始めたのはもう20年以上前になりますけど、その頃、奈良でそれができるのは4社しかなかった。シックハウスとか電磁波対策とかになると、今でもできない工務店さんが多いですよ。その辺のノウハウは他社さんとだいぶ違うとこですね。
うちは奈良の会社ですけど、大阪の泉南や貝塚、遠いと東京から相談が来ることもあるんです。それくらい、他社ができないことをやっていますね。

貴社の経営理念についてお聞かせください。

━━「奈良で一番、感謝される会社になろう!」という経営理念への想いをお聞かせください。

吉信様:
「まっとうな会社でありたい」といつも思っています。それは、家の売り方も作り方も、見せかけのテクニックではなく、工務店の王道を歩んで、お客さんの信任を得たいということなんです。
うちはお客さんを獲得するために過剰な価格競争は行いません。ちゃんとお代をもらって、アフターケアもして、責任を持てる仕事をします。経営理念は一つから六つまでありますが、根底にあるのは、ほんまもんでありたいっていう私の想いです。

↓大吉建設の経営理念・社訓はこちら

━━七つの社訓の中で大切にしていることについてお聞かせください。

吉信様:
こちらも同じく、「人としてまっとうであれ」ということです。
僕が社員にずっと口を酸っぱくして伝えているのは、自分が仕事を依頼する立場だからって、業者さんや職人さんに対して偉そうな口のきき方を絶対するな、ということです。その代わり、お客さんにも媚びるなよ、と伝えています。
だって、確かに我々は職人さんに仕事を出しているけど、もし全ての職人さんが「あんたんとこの仕事いやや」と言えば、会社は立ち行かなくなるでしょ。お客さんに対しても、お代を頂戴して我々がそれでご飯食べるのも事実やけど、でも僕らが仕事をすることによってお客さんが助かっているのも事実。そこはお互いさんでいこうよっていうのが僕の考え方ですね。
相手が業者さんや職人さんだからって偉そうにしない。相手がお客さんだからって必要以上にへりくだらない。どっちに対しても、お互いさんでいこうという考え方です。

採用活動についてこだわりをお聞かせください。

━━新卒採用は社長面接1回ということですが、なぜでしょうか。

吉信様:
うちも以前はグループ面接、社長面接と段階を踏んでやっていました。ある時にふと気づいたんですが、僕はグループ面接で合格にした人を、個人面接で落としたことがないなと。結局、俺1回で決めれてるやん、と思ったんです。うちは中小なので、結局最後は僕が決めるんですよね。それで僕も楽だし学生さんにも負担がないし、もう1回で決めよう、と思ってやっています。
よく大きな会社で、4次面接とか5次面接まで行って落とされたっていう話があるでしょ。あれ、僕は学生がものすごくかわいそうやと思うんです。落とすんやったらはよ落としたれと感じるし、逆に3次、4次面接って進んでいくんやったら、もう絶対採用してやれよと思うんですよね。
少しきつい言い方になりますが、何回も学生を呼び出してから断るっていうのは、会社側のエゴですよ。社訓のところでも話しましたが、僕は就活生に対してもお互いさんやと思っています。やっぱりwin-winの関係じゃないと。一方的にどっちかが強くて、どっちかが弱いっていう学生さんと会社の関係は、僕はおかしいと思ってます。そういう考えは根底に全部繋がっているわけです。

入社してほしい方の特徴をお聞かせください。

吉信様:
今はちょっとおとなしい方が多いので、少し声が大きいとか、純粋にただ元気な人に来てほしいですね。どんな性格の人が欲しいかは、その時その時のバランスで結構変わるんですが、常に言えることは、読書好きな人やとありがたいなと思います。

━━読書好きな方がいい、というのはどういうことでしょうか。

吉信様:
本を読める人が、仕事をするうえで一番伸びやすいと思うんですよ。
これはたとえ話ですが、チョコとかポテチとか、お菓子ばかり食べてると体がおかしくなるでしょ。栄養価の高い食事をバランスよく摂らないと体ってしっかりしないですけど、実は心も一緒なんです。心もやっぱりいいものを入れないと駄目。テレビでバラエティー見たり漫画読んだりとかそういうのも悪くないんですが、テレビとか漫画も読書っていう、心の食事があるのが大前提です。だから僕は、心の食事がとれる人がやっぱり会社に入ってからも成長するなと思っています。
学校で建築のことなんか全然勉強してなくてもいいんです。建築のことは会社に来てから教えてあげるからね。だから文系でも構わないし何でもいいんですよ。心の体力がある子がいいっていう発想で、読書好きな方と言っています。

求める人物像についてお聞かせください。

吉信様:
少し前時代的に聞こえるかもしれませんが、やる気と根性がある方がいいなと思います。なぜかというと、知識や技術は僕がなんぼでも教えられるけど、やる気は教えられないからです。
社員全員に同じように接しても、そこで火がつく人もおれば全然変わらない人もいます。やっぱり最後にどう受け止めるかは本人次第なので、僕は環境を作ってあげることができるだけだと感じてます。

━━そうお考えになったエピソードをお聞かせください。

吉信様:
僕の下で働いて、すくすく育っていって独立した社員が何人かいます。今でも連絡があって、やっぱりみんな言ってくれるんですよ、社長のおかげって。
僕は読書感想文の宿題を毎月社員に出してるんですが、その子たちも本なんか読んだことなくて、最初はなんでこんなことをするのかわからなかった。でも無理やり読まされて感想文書いてというのを繰り返しているうちに、今は、自分で本屋に行って本を買うようになってるんです。「本には全ての答えが書いてある!」とか言い出して。
その方の奥さんも親御さんも、「社長のおかげでこの子、こんなに変わったよ」ってお礼を言ってくれるんですよね。読書の習慣が付くことによって、もう生活態度から何から何まで変わった。
俺はどの社員にも同じように接して、同じように読書感想文の宿題を与えてますが、やっぱり最後まで嫌がってやらない子もいます。だから、その独立して成功してる子は、うちで仕事をして自分で学んで、自分で伸びていっただけなんですよね。僕はそのきっかけを用意しただけ。繰り返しになりますが、僕は環境を整えてあげることはできるので、是非、やる気を持った方に、この会社で活躍してほしいと思います。

貴社での働き方についてお聞かせください。

吉信様:
うちはめちゃくちゃ休みやすい環境です。まあ、ちょっと早めに言ってくれたら嬉しいですけど、休み希望があれば、理由が友達と遊びに行くでも、家族旅行でも理由問わず休ませています。今に始まったことじゃなくて、もう会社ができた時からそうですね。
というのも、僕自身が雇われていた時、どうしても休みがもらえなくて、友達の結婚式や大事な式に出られなかったことがあって。そういう悲しい思いを社員の子に味わってほしくないと考えています。

例えば主婦の方で、「子供が熱出して今日お休みさしてください」っていうのも、僕は二つ返事でいいよ、と言います。うちで働いている主婦さんが言っていましたけど、前の職場ではやっぱりネチネチ言われて、すごく辛かったらしいんです。でもうちでは、子供の熱で休むのに全然ストレスを感じないって言われました。嬉しいですね。

子供を連れて会社にくる人もいましたよ。そんなに風邪も重くなかったので会社で子供の様子を見ながら仕事をして、途中でちょっと面倒みたり遊んでやったりしながらね。
そういう意味では、別に僕は意識したわけじゃないですけど、すごく今の人の思う働きやすさとか、育児と仕事の両立には合わせられているかなと思っています。

今後の展望や将来のビジョンについてお聞かせください。

吉信様:
「奈良で一番、感謝される会社になろう!」という経営理念には、奈良で一番たくさん売り上げて、事業を拡大していくという意味を含んでいた時期もありました。でも今は正直なところそう思っておらず、数を追うよりは、緩やかで長期的な右肩上がりを目指しています。
その中身として、ハデな広告やイベントではなくて、日々の仕事からくるリピートや紹介だけで売り上げ目標を達成できる会社でありたいと考えています。実際に、うちは広告宣伝費がほとんどかかっていません。ホームページで出している情報と、FacebookやInstagramなどの無料の媒体と、リピートや紹介だけで仕事を賄えているんです。

━━緩やかな右肩上がりを目指す理由を教えてください。

吉信様:
それは、社員の給料を上げてやりたいと考えているからです。僕もサラリーマンの経験がありますが、やっぱり給料が上がるっていうのは、働く上での一番の働きがいでした。だから社員の子たちの給料を上げ続けて、夢を見させてあげたいんです。そのために会社の売り上げを右肩上がりでキープする必要があります。
何故かというと、上場しているような大きい会社であれば、給料の高い年配の社員が定年になって出ていき新入社員が入るサイクルがあるので、たとえ会社の売上が横ばいでも、年次昇給ができます。
ところが、中小や僕らみたいな零細企業の場合は、人の年齢の入れ替わりがほとんどない。だから、僕らのような小さい会社が社員の給料を上げてやろうと思ったら、会社の売上を伸ばし続けないといけないんです。
実際に、うちは社員の給料をずっと上げ続けています。会社の売り上げが伸びない年でも、そこは死守しています。

だから、ガツンと行くことは望んでないけれど、緩やかな右肩上がりを続ける。これが僕の会社の将来像ですね。むしろ急成長は怖いです。体制が整わないうちに会社規模だけ大きくなると、びっくりするようなクレームとか事故が起きそうです。それよりは、ちょっとずつちょっとずつ、地力をつけながら上がっていきたいんです。

最後に、就活生の皆さんにメッセージをお願いいたします。

吉信様:
僕は社員のことを単なる労働力やとは思っていなくて、一緒に人生や幸せを作っていく仲間っていう意識でいます。会社という舞台で、お互いの人生を協力しながら一緒に作っていくわけです。僕の人生にとっても社員が必要です。一人では仕事はできませんからね。社員の人生にとっても会社っていう器も必要だろうし、上司も必要です。会社っていう場で、お互いの人生を協力し合いながら作っていきたい。
僕は社員の方と、仕事とお給料のやり取りで終わる関係じゃなくって、うちに来たからこんなことができるようになったとか、こんなことを実現できた、っていうのを大切にしたいです。

例えばね、若い社員が初めて設計した現場の見学会をやる時に、僕は必ず親御さんに招待状を出すんですよ。もうぜひ見に来てあげてくださいって。やっぱり親御さんは喜んでくれますよ。それが仕事の売上にプラスになるかはわからないですが、僕は社員だけじゃなくてその家族にも喜んでもらいたいんですよ。
一緒に働いてくれる仲間に対して、その人の人生にいい影響を与えてあげられるような会社でありたい。せっかくのご縁ですから、いいお付き合いが続いたらなと思っています。

インタビュアーのコメント

今回は、大吉建設株式会社の吉信様にお話を伺いました。
他社が真似できない高機能で暮らしやすい家づくりをしている大吉建設様。職人さんに対してもお客さんに対しても対等なスタンスで家づくりに取り組み、広告宣伝をほとんど行わない中でも、右肩上がりの成長を続けています。吉信様の、社員に対するあたたかい思いや面倒見の良さが伝わってくるインタビューでした。

「自分が納得のできる家づくりがしたい」「仕事だけじゃなく人としても成長していきたい」とお考えの学生様は、選考に進まれてはいかがでしょうか。
吉信様、本日は貴重なお話をありがとうございました。

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会社概要

社名:大吉建設株式会社
創業:平成8年12月
所在地:奈良県奈良市八条町398-1
ホームページ:https://www.daiyoshikensetsu.com/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCGxJHgCfrQXFUHfDfYsE6tA
Instagram:https://www.instagram.com/daiyoshikensetsu/
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プロフィール

【代表取締役 吉信秀樹】
高校生のときに父が経営する工務店が倒産。家業を継ぐのをあきらめ、一旦就職するも、
やはり建築がやりたくなりそこから大工修行。大工で二級建築士で宅地建物取引士は業界でも異例。
営業も現役、現場の本音がわかる実戦派。