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INTERVIEW

「お客様ありき」のチャレンジを楽しむ@マルヒ食品株式会社

今回は、マルヒ食品株式会社の代表取締役 阿部幸也様にお話をお伺いしました。マルヒ食品株式会社様は、企業や学校向けに惣菜を販売する会社として昭和35年にスタート。創業から61年間「お客様ありき」で走り抜け、宮城県をはじめ東北6県、新潟県などへ事業拡大を続けています。そんなマルヒ食品株式会社様の物語のような事業の歴史や、社員への熱い想いを語っていただきました。

経営理念についてお聞かせください

阿部様:
【心と体を満たす食の提供】
これが当社の経営理念です。お客様はもちろんですが、まずは働く社員の心と体をきちんと満たしたいという思いで、この言葉を掲げました。一人ひとりが楽しく働ける環境ならば、お客様にも優しく接することができると考えています。当社は今年で創業62年目。創業100年を目指して、社員を第一に、そしてお客様にも求められる会社でありたいと思います。

ーー事業内容についてもお聞かせください

阿部様:
当社は、学校や企業、介護施設への給食サービスや、業務用食材の製造・卸などを行っている会社です。長年培ってきた食品調達ルートを活かして、旬の食材を使用した様々なメニューを企画・開発し、お客様にお届けしています。

貴社の強みについてはいかがでしょうか?

阿部様:
品揃えの良さと配送力です。
当社は元々食品卸の会社で、様々な食材を調達できるルートを保有しています。お客様の求める品数をすぐに揃えることができるのは当社ならではの強みです。
また学校給食は、前もって納品できず、品質管理も徹底されているのが特徴。当社では温度管理のできる専用トラックを使用し、決められた時間にきちんと納品できる体制を整えています。

このような強みを活かして、宮城県全域をはじめ、東北6県、新潟県、静岡県などにも販路を広げていすが、ここまで来るのに様々な経験をしてきました。

――お客様の求めているものを瞬時に揃え、届けることができるのはお客様にとっても嬉しいですね。やはり地道な時代があったのでしょうか?

阿部様:
そんな時代もありましたね。創業当初は、周辺地域のみの企業や学校へ惣菜を届けていましたが、平成6年に前社長が引き継ぎ、学校給食を主軸として宮城県全域へ販路を拡大しようと動きました。これがなかなか軌道に乗らず、大苦戦。市や町が管理する学校は、契約するための手続きだけでも大変で、新しく契約をもらうなら他社よりも良い提案をする必要がありました。歴史がないよね?とか、実績を作ってから来てください、と言われてきましたね。

――創業にはそのような背景があったんですね。どうやって乗り越えたのですか?

阿部様:
とにかくアピール。毎年、次年度契約が動き始める時期に、必ず提案に行きました。当時は煮魚や焼き魚など、魚の切り身の加工を強みとしていたので、各学校の栄養士から求められる形、味付け、数を、決まった時間にきちんと配送できますと伝え続けました。また同時進行で、各県の学校給食会とのつながりを得ることができ、東北6県と新潟県への販売実績も積んでいきました。
実績を重ねながらアピールを続け、徐々に認知されるようになり、ついに平成16年に宮城県全域をフォローする体制を整えることができました。5年はかかりました。現在は、味や食材など現場の意見をいただきながら、宮城県のアンテナショップのような感覚で、新しい味をお客様に届けています。

――実績を重ね、今につながっているんですね。

阿部様:
ただ、少子化が進み、学校給食だけでは売上が伸びにくくなっていました。そんな中、東日本大震災で被災。学校は休校、津波で流されて仕入れ先がないという状況になってしまった時、たまたま西日本の介護給食についての講演会を聞いたのが転機となりました。

講演会では、調理済みの介護給食を袋に入れて届け、施設で袋ごと温めるだけというインスタントな方法を紹介していました。東北では、給食は施設で手作りするのが当たり前だったので、とにかく驚きました。でも長崎県まで工場を見学しに行き、新たな設備なしで今すぐ始められると知り、現状を打破したい!とにかくやってみよう!とチャレンジしてみることにしました。やはり、インスタントは申し訳ないという雰囲気はありましたが、どんな人でも配膳できるというメリットが徐々に人材不足の現場に受け入れられていきました。

そして実績を積み重ね、今度は冷凍弁当の開発にも着手しようと動いたのが10年前です。現在は、事業の主軸となっています。今の当社があるのは、あの講演会のおかげです。新しい世界を教えてもらい、感謝しています。

入社後の教育について教えてください

阿部様:
OJTメインです。例えば、OEM商品を依頼してくださったお客様が工場を見に来る際には、大きな声でハキハキと質問に答えるよう指導します。小さな声でダラダラ話していると、商品も同じように見られてしまうと考えているからです。食事を作る会社だからこそ、気持ちの良い対応で、作るものをより新鮮に見せたいと思っています。

また配送スタッフには、挨拶の徹底はもちろん、できるだけお客様の名前を覚えて呼ぶようにと指導しています。〇〇さん、どこに運びますか?と声を掛けるほうが作業も捗りやすく、仕事が気持ち良くできますよね。

――現場は活発な雰囲気がありそうですね。

阿部様:
結構ガヤガヤしています(笑)。余計なおしゃべりではなく、仕事の話でうるさいのは良しとしています。玄関を開けた時に、雰囲気が良いなと思ってもらえる会社が理想です。

※1 OJT研修とは 「On The Job Training」の略で、後輩社員に、現場で実践的に仕事をしてもらいながら、
その時の理解度や気持ちを随時把握しつつ、その場で指導を行う人材育成手法のこと

新入社員には、どんな人になってほしいですか?

阿部様:
学歴は、高卒でも大卒でも大歓迎です。挨拶がきちんとできる、大きな声でハキハキと話ができる、今日よりも明日という向上心を持つ、先輩同僚関係なく指示を素直に受け入れられる、そんな人に育ってほしいと願っています。入社前から備わっていると尚良いので、学校でも教わる機会があればいいなと思います。

ーー実際に、どんな方が活躍されていますか?

阿部様:
即行動する人でしょうか。ある程度社歴が長くなってきた社員には「自分のやりたいことをしていい、成功率が60%あるなら行動してみよう」と伝えています。また提案は完璧に作り込む必要はなく、今こんな状態ですという途中段階でぶつけるようアドバイスしています。時間をかけて作り込み、お客様のイメージと相違があって次の機会を得られない若手が多いと感じているのが理由です。
大事なのはお客様にフィードバックをもらって次に繋げること。とにかく行動して、お客様とたくさんコミュニケーションを取って、より良いものを提供できる人は活躍しています。

最後に、就職活動中の方にメッセージをお願いします

 阿部様:
まずは学生の間に、自分の特性や得意なことを理解しておきましょう。いきなり自分が何をしたいのか考えるのは難しいですが、性格や嗜好は考えやすいのではないでしょうか。きちんと自分を知ってから仕事を探せば、納得のいく所が見つかると思います。

就職活動では、できるだけ会社訪問することをおすすめします。肌で会社の空気感を感じておくのが一番。自分の感じたことを素直に受け入れながら、良い職場を見つけてくださいね。

インタビュアーのコメント

今回はマルヒ食品株式会社の代表取締役 阿部幸也様にお話をお伺いしました。

東北大震災を経験しながらも、さまざまな視点から活路を切り開いてきたマルヒ食品株式会社様。
時代の変化に、対応し続けられるチャレンジ精神が魅力的な会社でした。
また、阿部代表取締役が自ら新入社員にコミュニケーションを取りに行くなど、社員愛も強く、
話をお聞きしているだけでも人間関係の良さが伝わってきました。

「食を通して地域貢献したい」「新しいことにチャレンジしたい」「アットホームな環境で働きたい」
「みんなで協力しながら進めるのが好き」という方は、ぜひ一度会社を訪問しドアを開けた瞬間の空気を感じてみてはいかがでしょうか。

阿部様、本日は貴重なお話をありがとうございました。

(インタビュアー:織田)

織田 緑
株式会社PDCAの学校
営業部・インタビュアー

 

 

 

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会社概要

社名: マルヒ食品株式会社
創業: 1960年12月
本社:宮城県大崎市鹿島台木間塚字西沢172-1
ホームページ:https://www.azi-sai.com/