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INTERVIEW

【ベンチャーであり続ける上場企業】Win Winで紡ぐSDGsの輪@株式会社マーケットエンタープライズ

今回は、株式会社マーケットエンタープライズの竹原様にお話を伺いました。
使い捨てカメラに組み込まれた乾電池をリユースする事業から始まり、現在では国内外に18拠点を展開する企業として多くの方にサービスを提供する企業が考える働き方や人事制度に対する熱い思いなど、じっくりと語っていただきました。

目次

事業内容についてお聞かせください

ーー事業内容をお聞かせいただけますか?

竹原様
「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、ネット型リユース事業を中心に、メディア事業、モバイル通信事業などを展開しています。ネット型リユース事業では、「高く売れるドットコム」のほか、リユースプラットフォーム「おいくら」や、80か国以上への中古農機具の輸出などで事業拡大を続けており、ネット型リユース事業のサービス利用者は延べ580万人を越えます。メディア事業では、趣味、通信、物の売買や修理など、「賢い消費」に役立つ情報を発信するウェブメディアを合計8つ運営しています。モバイル事業では、MVNO事業を展開し、高速モバイル通信サービス「カシモWiMAX」を提供しています。価格とシンプルな価格体系が人気で、サービス開始以来ユーザー数を増やし続けています。

ーー御社がリユース事業に取り組み始めたきっかけをお聞かせいただけますか?

竹原様
当社は2006年に「乾電池」のリユース事業からスタートしました。当時「使い捨てカメラ」が多く使われていた頃で、使い捨てカメラにはフラッシュを焚くために乾電池が入れられていました。その乾電池は、写真を撮り切ってしまった後も90%以上残量があり、廃棄するための費用が発生していました。当社代表の小林はそこに目をつけて、その乾電池を100〜1000本単位で集めて、必要としている企業様に販売したのです。その結果、お金をかけて乾電池を廃棄していた企業からコストゼロで仕入れ、乾電池を必要とする方々に安く提供するというビジネスモデルを展開することができました。これが、リユース事業が始まったきっかけです。

理念・ビジョンについてお聞かせください

ーー企業理念ができた背景をお聞かせいただけますか?

竹原様
「Win Winの関係が築ける商売を展開し商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」というのが当社の企業理念です。
代表の小林は、大学卒業後に新入社員として1年ほどベンチャー企業に勤めていたのですが、そのときの実体験から「Win Win」という言葉を使うようになりました。
新入社員として勤めていた頃は、基本的に代理店のような形で営業をしていたため、売る商材は決まっていたそうです。営業担当としてお客様と接する中で、お客様からプロダクトに対して「もっとこういうふうにしたほうがいいんじゃないか」というご要望を直接いただいていました。しかし、代理店として営業活動を行なっていたためプロダクトを改善できず、「お客様が本当に心からHappyになれていないんじゃないか」と非常にもどかしい思いを抱えていたそうです。
そこで創業するタイミングにおいて、「しっかりとお客様とWin Winの関係が築けるビジネスを展開していこう」と決めたことが、企業理念ができた背景です。

ーー企業理念への想いをお聞かせいただけますか?

竹原様
このWin Winという言葉には強く思い入れがありまして、「Win Loseでもダメだし、Lose Winでもダメだ」と常に考えています。たとえば、どんなにお客様にご満足いただいていたとしても、ビジネスとして展開している以上、私たちが利益を上げられない状態というのは好ましくありません。一方で、当然ながら当社だけにメリットがあり、お客様が損をしてしまうようなビジネスは問題外だと考えています。
お客様にちゃんとWinを提供して、私たち自身も売上や利益を上げていくことが重要な理由は、どんなに良いサービス・プロダクトを提供できたとしても、それをお客様に継続して提供することができなければ意味がありません。その継続性の源泉となるものが利益であると考えているからです。
そのため、私たちもしっかり利益を上げていけるようなビジネスを創出することの必要性を創業当時から考えていました。

ーー長期ビジョンである「持続可能な社会を実現する最適化商社」についてお聞かせいただけますか?

竹原様
いわゆる、「循環型社会」と言われるような社会形成の一翼を担えるようになれたらと考えています。最近でいうSDGsですね。これは、乾電池のリユース事業の頃から意識しており、「最適化商社」は私たちが作った造語ですのでなかなか伝わりにくいかなと思うのですが、併せて「賢い消費」という言葉をよく使用しています。
近年、消費者の方々の「賢い消費」への意識が高まっていることを感じます。ただ、この「賢い消費」に対する考え方は人それぞれ違うものですから、私たちは消費の在り方や商材に対してお客様お一人おひとりに見合った形で選択肢を提供できる会社でありたいと考えています。そういった意味を込めて、「最適化商社」という言葉を使っています。
また、リユースだけではなく「賢い消費」のための情報提供ができるようにメディア事業が立ち上がったという経緯があります。例えば、「格安SIM」や「MVNO」という言葉を聞いたことがある方でも、詳しく説明までできる方は多くはないと思います。そのため、通信系のメディアを通じてお客様に有益な情報提供を行うことが求められます。正確にわかりやすい情報を提供することで「賢い消費」のための選択ができるようなサポートをさせていただいています。

ーー今のニーズに合致したビジネス展開なのですね

竹原様
ありがとうございます。今のニーズに合致しているという部分で言いますと、各自治体からも私たちのビジネスに注目していただくことが増えてきました。「おいくら」は多くの自治体から興味を持っていただけており、15を超える自治体との提携が進んでいます(2022年12月時点)。
多くの自治体では、地域にお住まいの方が粗大ゴミを出す時にごみ処理券(シール)を購入し、粗大ゴミに貼り付けると産廃業者が廃棄してくれる仕組みになっています。実は、粗大ゴミを処分するということ自体に税金が使われています。不要品の処分を検討している方が、自治体のホームページで処分方法を検索すると、「おいくら」の情報が出てきて、そこから不要品の見積もり査定から売却までをできる仕組みになっています。不要品をごみとして捨てるのではなく、「捨てない暮らし」を提案することでリユースの促進をしています。結果として、住民の方はお金をかけて廃棄しようと考えていたモノが売れるかもしれませんし、自治体は廃棄コストが抑制され、当社のリユースプラットフォームに登録いただいている加盟店にとっては仕入れ機会の創出につながる…など、様々なところでメリットがあります。

社員同士のコミュニケーションについて

ーー社内で活躍されている方にはどういった特徴がありますか?

竹原様
「自分から手を挙げる」人が多いです。当社では研修プログラムを内製化しましたが、研修はあくまでも「成長のためのきっかけの一つ」でしかありません。そこで得た学びをいかにアウトプットするかは自分次第です。もちろん、研修を積極的に受けることは大切ですが、それに加えてたくさん実践を積むことです。だからこそ、人よりも実践を積もうと「自分から」手を挙げることが大切ではないでしょうか。

ーー様々な「win win」が生まれている御社では、社員の方はどのような雰囲気でお仕事をされていますか?

竹原様
誰もが主体的に仕事に取り組んでいます。創業時から重視していた「主体者集団」で在り続けることが、500名を超える規模になっても実現できているのは重要なことだと思います。

ーー竹原様をはじめとした、人事の方々は空気作りなど何か仕掛けをしておられますか?

竹原様
文化形成については経営陣が強い思いを持って取り組んでいます。また、経営陣だけではなく「コーポレートコミュニケ−ションユニット」という広報部門、そして人事部門が連携して主体的に仕事をできるような環境や仕組みづくりを心がけていますね。
代表の小林は、社員が主体的に働くために創業時から「必要な情報をしっかりと全員に届け続けること」を意識してきました。当社は、成長スピードが早いため、一年先、二年先には見えている景色が大きく変わることがあります。会社が目指す姿を社員がイメージできていないと、目の前の仕事に対する意味も見い出しにくくなり主体的に仕事に取り組むことが難しくなるため、適切な情報提供することは重要だと考えています。

当社のインターナルコミュニケーションには様々な方法があるのですが、この領域は、コーポレートコミュニケーションユニットが担っています。創業時から制作を続けている社内報は、紙でもデジタルでも読めるようハイブリットな形で発行し、社内SNS「Workplace」も活用しています。情報の種類に応じて、ツールを選択しながら、適切に情報を届けられるように意識しています。

加えて、動画を用いた情報共有も積極的に活用しています。これだけ事業が広がり、部署が増えていると「他の部署が何をしているのかわからない」ということが起こりかねません。そのため、各事業責任者が事業進捗や今後のアクションを毎月動画で発信する「マンスリーアップデート」という取り組みを実施しています。その上で、四半期に一度、会社の経営方針や事業展開方針、組織運営方針などの情報を動画(場合によってはオンラインでリアルタイム)で共有する「グループアップデート」も実施しています。

このような動画を用いた情報共有も、主体性を育むためには、的確に情報を伝える必要があるという点を意識して実行するようにしています。あえてリアルタイムではなくアーカイブにすることで、自分が必要な情報を自分でキャッチアップするということにつながるのも利点の一つですね。

社内教育について

ーー御社で取り組まれている、入社後の教育についてお聞かせいただけますか?

竹原様
新卒の方については内定者期間中から入社前の準備期間として「内定者研修」を設けています。入社後、だいたい1〜1ヶ月半の時間をかけて「集合研修」を行い、その後、現場へ配属されてからはOJTを行うようにしています。新たに、今年からは「Growth(成長)」という新しい研修プログラムを内製で整えました。

この研修プログラムは、人事制度上のコースと等級ごとに細かく研修内容を設計しており、主には、「ポータブルスキル」と呼ばれるような、いつの時代にもどのような環境でも必要になるビジネススキル(考える力、数字を理解する力、人を理解する力)の領域で構成されています。それ以外にも等級に応じてリーダーシップや経営戦略、理念に関する研修などを設計しています。

ーーかなり作り込まれたプログラムだと感じたのですが、どれくらいの時間をかけて設計されましたか?

竹原様
準備には、1年くらいかかりました。まず初めに、人事制度そのものを構築し直して、それと並行して研修プログラムを作りましたので、おおよそ2年はかかっていると思います。

ーーこのプログラムへの思いなどをお聞かせいただけますか?

竹原様
グループ経営が加速するステージに入った当社において、事業や組織、人材の多様化に合わせた成長機会の創出が必要と考えており、研修プログラムを構築することは長年の希望でした。研修プログラムを提供することが社員一人ひとりの成長のきっかけを作り、一人ひとりが成長することで会社が更に成長し、社員に対する成長機会の提供がますます増えていく。そんな良質な循環が生み出せると考えているからです。

将来社員にどのように育ってほしいか

ーーこのプログラムを通じて、将来的にはどのような人材が育って欲しいですか?

竹原様
これは企業理念に通ずるところになるのですが、主体的に仕事に取り組むことで仕事の楽しさを知ってほしいと考えています。私たちは上場企業でありながらもベンチャーとして成長し続けていますので、当然ながら成長意欲の高い方に入社していただきたいと思ってはいますが、社員のライフステージによっては成長することだけが働く意味ではないことも理解しています。ですから、一方的に成長することを求めるつもりはなくて、一人ひとりの価値観に合わせたコースの選択が可能です。どういったコースであったとしても、主体的に仕事に取り組めば、仕事はきっと楽しいものだから…というような価値観をもって仕事のやりがいを見出していただきたいと考えています。

ーー主体的な行動とは、具体的にはどうすれば良いでしょうか?

竹原様
他人任せな思考にはならないことが重要だと思います。「誰かがやってくれる」という考え方ではなく、「自分がやらなければ誰がやるんだ」という意識を持って仕事に取り組むことが大切です。「自分がやらなければ進まないんだ」という意識でいて欲しいですね。

ーー社内でキャリアマップ、成長のプロセスを確認することは可能でしょうか?

竹原様
成長のプロセスという部分については、研修プログラムの詳細を全社員に公開しています。入社した方は、基本的に新卒一年目相当の等級から始まりますが、そこから先はプレイヤーとしてだけでなく、「マネジメント」や「スペシャリスト」といった方向性の選択も可能です。社員が自分の思いや考えに合わせて進んでいくことができるようになっています。

入社してほしい人材の特徴

ーーどのような人材にきていただきたいとお考えですか?

竹原様
「自分が実現したいこと」をしっかり持っている人は強いなと思っています。先日、新卒社員を対象にした「入社半年研修」があったのですが、そこでは「Will」「Can」「Must」の円の話をしました。強い思いを持つ人は、たとえ成果に繋がるまでに長い時間を要するとしても、その時間さえも前向きに捉えることができます。ですから、面接では5年後でも10年後でも良いのでご自分がなりたい姿をお話しいただきたいと考えています。

学生さんや求職者さんに対してのメッセージ

ーー最後に、求職者の方へメッセージをお願いいたします。

竹原様
これは、当社に限った話ではありませんが、「なりたい姿」を明確に持っていていただきたいです。そして、自分のなりたい姿と会社の方向性が一致しているかどうかを丁寧に見極めていただきたいですね。そのため、面接は突破することを目的とした面接ではなく、ありのままの自分を出すことができる面接であって欲しいと考えています。
当社の面接は「マーケットエンタープライズに入ることでその方が幸せになれるかどうか」を確認するプロセスと考えていますので、どうぞ自信を持って自分らしい姿で面接に臨んでください。

インタビュアーからのコメント

今回は、株式会社マーケットエンタープライズの竹原様にお話しを伺いました。
創業当初からお客様とWin Winの関係が築けるビジネスを展開し、SDGsの達成に向けて取り組んでいる株式会社マーケットエンタープライズ様。
現在は「東証プライム」に上場している大企業ですが、「私たちはこれからがベンチャーだ。」というメッセージを掲げ、今後のさらなる飛躍が期待されています。
「サステナブルなビジネスモデル」で創業するときに志した企業理念は「Win Winの関係が築ける商売を展開し、商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」というもので、主体性のある最適化商社を目指しています。
今や世界の課題として注目されているSDGsですが、株式会社マーケットエンタープライズ様は、創業当初からWin Winの関係にこだわったビジネスモデルとしてSDGsに取り組んでいました。
「社会のためになる仕事がしたい」「世界をよりよくしたい」という想いを抱いている方や、「自分の可能性を広げたい」という学生様もぜひ選考に進まれてはいかがでしょうか?
竹原様、本日は貴重なお話をありがとうございました。(インタビューア:小松)

会社概要

商号    株式会社マーケットエンタープライズ(MarketEnterprise Co., Ltd.)
設立    2006年7月7日(七夕 大安)(事業開始年月日 2004年11月1日)
資本金   3億3,094万2,200円(2022年10月末現在)
上場市場  東京証券取引所 プライム(証券コード:3135)

株式会社マーケットエンタープライズ
竹原 匠
従業員数9,000名の国内大手エンターテインメント企業グループで人事マネージャーを経て、ソーシャルアプリのスタートアップ企業にて0ベースからの事業立ち上げに参画。2015年、株式会社マーケットエンタープライズに入社し、人事責任者として入社当時100名だった組織を海外含むグループ5社500名の組織に大きく成長させた。